「薬剤師の給料だけでは、将来が不安」
「投資には興味があるけど、一歩踏み出せない」
「薬剤師がやるべき投資法って?」
薬剤師は安定した職業である一方で、給料が上がりづらく昇給もそこまで期待できないのが現実ですよね。
将来の不安から、資産運用を検討している薬剤師の方も多いのではないでしょうか?
しかし、資産運用の方法にはさまざまな種類があり、どの投資法を選択したらいいのか分からなくて一歩が踏み出せない。。。
結論からいうと薬剤師におすすめな投資法は、以下の3つです。
薬剤師がやるべき投資法
- NISAでのインデックス投資
- iDeCo(イデコ)
- ロボアドバイザー(ロボアド)
- 勉強する気もちがあるなら不動産投資
本記事では、薬剤師が投資をすべき理由と正しい資産運用の方法を分かりやすく解説しています。
この記事を最後まで読んで、将来のお金の不安から開放されましょう。
資産運用には現資も必要です。もし、あなたが副業などで資金をためたいなら稼げると言われているブログなどを学び副業などを始めてみるのもいいでしょう。
薬剤師こそ”資産運用”が重要
なぜ薬剤師には、資産運用が必要だといわれているのでしょうか?
以下では、薬剤師が資産運用すべき理由について解説していきましょう。
薬剤師の年収の実態
まずは、年代別の薬剤師と一般企業の平均年収を男女別で比較してみましょう。
男女別薬剤師とサラリーマンの平均年収比較 | ||||
男性 | 女性 | |||
年代 | 薬剤師 | 一般企業 | 薬剤師 | 一般企業 |
20代 | 約413万円 | 約402万円 | 約408万円 | 約328万円 |
30代 | 約617万円 | 約499万円 | 約536万円 | 約316万円 |
40代 | 約665万円 | 約605万円 | 約597万円 | 約487万円 |
50代 | 約687万円 | 約684万円 | 約570万円 | 約346万円 |
※薬剤師の平均年収:厚生労働省の「平成30年 賃金構造基本統計調査」より、きまって支給する現金給与額×12カ月+年間賞与その他特別給与額で平均年収を算出
一般企業の平均年収:「平成30年 民間給与実態統計調査」を参考
上記の表を見てみると、いずれの年代も薬剤師の平均年収は一般企業のサラリーマンよりも高いことが分かります。
しかし、男性の40代〜50代の薬剤師の昇給額は22万円なのに対し、一般企業の男性は79万円も平均年収が高くなっているのです。
つまり、薬剤師という職業は「年収が頭打ちになってしまうのが早い」というのがこの表から分かります。
また、薬剤師の職種別の平均年収を比較すると、病院薬剤師は特に年収が低く昇給も期待できません。
業種 | 平均年収 |
病院薬剤師 | 434.6万円 |
---|---|
調剤薬局 | 488.3万円 |
ドラッグストア | 512.5万円 |
製薬会社 | 543.2万円 |
そのため、薬剤師は若いうちから投資を始め、資産形成をすることが大切です。
薬剤師の退職金は高くない
老後の資金の備えとなる退職金ですが、薬剤師の退職金は職種によって変わってきます。
以下の表は、薬剤師の退職金を職種別に比較した表です。
業種 | 退職金 |
病院薬剤師 | 700万円〜1,000万円 |
---|---|
調剤薬局 | 520万円〜1,100万円 |
ドラッグストア | 1,500万円〜2,000万円 |
製薬会社 | 700万円〜1,500万円 |
※各職種の基本給×勤続年数×退職金理由別支給率=退職金で算出
最も退職金が多いのが、ドラッグストア薬剤師でエリアマネージャーや管理職クラスになると1,500万円以上の退職金が支給されます。
ただ、これらの退職金はあくまで勤続年数が10年以上の薬剤師の金額であり、勤続年数が短かければ退職金は下がるでしょう。
また、就業規則によっては退職金制度自体がない企業もあるので、場合によっては退職金が出ない可能性があるのです。
退職金の支給は会社の義務ではなく、企業側の裁量に任せられます。
「長年勤めていた会社が実は、退職金が出ない会社だった」と考えると非常に不安になりますよね。
そうならないためにも、退職金をあてにするのではなく、定年後の生活に備えて資産運用を検討するのがおすすめです。
薬剤師の若いうちの入金力は比較的高いため投資に回しやすい
ここまで、薬剤師の年収と退職金事情について解説してきました。
ここで一つ言える薬剤師の魅力は「若いうちの入金力は高い」ということです。
特に、30代〜40代までの薬剤師の年収は、一般的なサラリーマンよりも100万円前後高くなっています。
また、女性薬剤師の場合であれば、パート時給も一般的な時給の2倍です。
このように、薬剤師は若いうちに稼げることがメリットだといえるでしょう。
若いうちに貯めた資産で、賢く投資することが大切です。
薬剤師は信用度が高く融資も引きやすい
国家資格持ち。たとえば医師、看護師、薬剤師など医療系の資格全般にいえることですが、国家資格保有者は社会的信用が高く銀行から融資を引きやすい傾向にあります。
薬剤師、特に管理薬剤師であれば薬局に管理者として名前が登録されているため不動産の営業電話を受けたことがある方もいるのではないでしょうか?
このようにローンなど融資を引きやすいため不動産投資に向いている職業の一つなのです。
※ただし、不動産投資の勉強は必要
不動産投資は投資信託など株式よりも難易度が高いため本記事内では多くは触れていませんが、勤勉な方が多い薬剤師の方は知識を入れておくと良いかもしれません。
資産運用でセミリタイヤも夢じゃない!?

資産運用をうまく活用すれば、定年まで働かなくても食べていける「セミリタイヤ」も夢ではありません。
実際にいくつかのパターンに分けて、シミュレーションをしていきましょう。
例えば、運用利回りの年利が6%、初期投資0円で毎月10万円の積立を30歳から50歳の20年運用したと仮定します。
毎月10万円の積立を20年間資産運用した場合
運用利回り(年6%)×初期投資0円×毎月10万円積立×20年間=46,204,090円
そこから、50歳でセミリタイアしたとして85歳まで生きると仮定し、この資産運用だけで月々の生活費をまかなうとすると毎月、232,455円使える計算です。
もちろんこれは、年利6%で順調に資産が増えればの話なので、若干の変動はあります。
しかし、毎月10万円積み立てるだけで、50歳で現役を引退し働かなくてもいいだけの資産形成が可能です。
早いうちから資産運用をしておくことで、お金の心配をせずに生活できる未来が現実味を帯びてくるといえるでしょう。
そもそも株式などの資産運用とは?

そもそも資産運用とは、自分の持っているお金をどのように動かして増やすのかを意味しています。
以下では、資産運用の必要性とさまざまな資産運用の種類について解説していきましょう。
なぜ資産運用が必要なのか?
資産運用が必要な理由を一言で表すと「貯蓄だけでは資産が増えないから」です。
資産を増やす方法として真っ先に浮かぶのが「貯蓄」ですが、今や銀行の定期預金の利子平均は0.002%。
1,000万円を3年間預けたとしても159円の利子にしかなりません。
貯蓄も一種の資産運用に含まれますが、この利率ではハッキリ言って資産形成は不可能です。
そこで、近年では貯蓄以外のさまざまな資産運用に注目が集まっています。
その主な方法は「投資」です。
投資と聞くとギャンブルを思い浮かべる方も多いですが、投資とギャンブルは別物。
投資とは将来性のあるものにお金を出して、長期的に利益を得る方法です。
一方で、ギャンブルとは短期的に起こる相場の変動の差額で利益を生み出す方法となります。
どちらも利益を得るという意味では同じですが、運用期間や利益を得る組みが全く違うといえるのでしょう。
資産運用は職場にバレない?
資産運用や副業などで利益を得た場合、心配になるのは職場に知られてしまう恐れがあるということ。
副業が職場にバレた場合、禁止されている企業であれば何らかのペナルティを受けることとなります。
しかし、資産運用を禁止している企業はほぼないので、バレても問題ありません。
そのため副業が禁止されている管理薬剤師や、公務員薬剤師も資産運用なら安心してできるでしょう。
このように、もし仮に資産運用がバレたとしてもデメリットはないのです。
資産運用の種類
資産運用の種類は、以下の6つに区分されます。
- 銀行預金
- 投資信託
- iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金)
- 不動産投資
- 個別株式投資
- 仮想通貨
次の項目では、この6つの資産運用方から薬剤師におすすめできる投資と、手を出してはいけない投資を解説していきましょう。
【難易度別】薬剤師がやるべき投資

薬剤師でもできる投資おすすめの投資法は以下の3つです。
薬剤師がやるべき投資法
- NISAでのインデックス投資
- iDeCo(イデコ)
- ロボアドバイザー
上記の3つの投資法について、ひとつずつ詳しくみていきましょう。
NISAでのインデックス投資
難易度
まず始めにNISAとは、少額から投資を行い人の非課税口座です。
通常、投資で得た利益の約20%は税金として国に納めなければなりません。
しかし、NISA口座で運用している資産は非課税となり、投資で得た利益はそのまま所有者の資産になります。
次にインデックス投資とは、市場の動きを示す指数のことです。
代表的な銘柄としては、次の3つに分けられます。
- 日経225(東証一部に上場する225社の銘柄)
- 東証株価指数(東証一部に上場するすべての銘柄)
- NYダウ(ニューヨーク証券取引所やナスダック市場に上場している代表的な30銘柄)
など、特定の市場全体に投資できる仕組みで、個別株式のようにピンポイントで銘柄を選ぶ必要がありません。
そのため、初心者でも始めやすく長期運用するのに向いている投資法です。
iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金)
難易度
iDeCo(イデコ)とは、自分で決めた金額を掛け金として支払い、ニーズに合わせた運用方法で資産を増やし将来の年金として受け取る投資法です。
iDeCoの加入者は、これまで自営業者やフリーランスなどに限られていましたが、、2017年1月より、公務員や主婦、企業年金のある会社員を含めて、多くの人が加入しています。
掛金は、最低5,000円からと少額から始められます。
また、掛金の上限額は以下のように決まっており、原則60際未満の方が加入できるのです。
職業 | 上限金額 |
---|---|
公務員 | 月額1万2000円 |
会社員(企業年金あり) | 月額1万2000円・2万円 |
会社員(企業年金なし) | 月額2万3000円 |
専業主婦(夫) | 月額2万3000円 |
自営業 | 月額6万8000円 |
iDeCoの最大のメリットは「掛金が所得控除の対象になること」です。
そのため、住民税や所得税の負担額が軽減され節税対策にもなります。
雇用されることが多い薬剤師にとっては、ぜひ運用したい投資方法の一つです。
ロボアドバイザー(ロボアド)
難易度
ロボアドバイザー(ロボアド)とは、AIが投資家にアドバイスを行ったり、代わりに買い付けするサービスのことです。
具体的には、投資者の許容した範囲において最適な投資先を提供したり、運用資金を入金するだけで自動的に銘柄の買い付けをしてくれます。
投資や金融に関する特別な知識がなくても、資産運用が可能です。
ロボアドバイザーの中でも有名なのが、WealthNavi(ウェルスナビ)。
ウェルスナビは、預かり金のシェアがNo.1のロボアドサービスです。
ウェルスナビの運用実績は、2016年1月~2021年7月まで円建てのリターンは26.8%~54.5%と非常に高いです。
多忙を極める薬剤師にとって、ロボアドを活用することは還元率が高い投資法だといえるでしょう。
薬剤師が手を出してはいけない投資

ここまで、薬剤師におすすめの投資法を解説してきました。
一方で、薬剤師におすすめできない投資法も存在します。
ただ、これから紹介する投資法はあくまで、最初にやる投資法としてはおすすめしないという意味です。
そのため、デメリットを理解し十分に勉強した上で投資するのであれば、問題ありません。
薬剤師におすすめできない投資法(勉強・知識次第では運用可能)
- 不動産投資
- 仮想通貨
- 個別株式投資
不動産投資
不動産投資とは、一般的に不動産を買い取り、第三者に貸し出して利益を得る投資法のこと。
簡単にいうと「大家さん」になるということです。
不動産投資のメリットは、入居者が安定的に家賃を支払うことで、労力やスキルがなくとも副収入が得られます。
また、所得税控除などの節税対策にもなるのです。
しかし、建物の老朽化や空室の期間が伸びると、維持費だけがかさんでしまいマイナスになってしまう恐れがあります。
さらに不動産の売買には、手続きが複雑で面倒であるという観点から投資初心者には、おすすめできないといえるでしょう。
仮想通貨
仮想通貨(暗号資産)とは、インターネット上でやりとりできる資産のことであり、ビットコインなどがその代名詞です。
仮想通貨は、日本円やドルなどの銀行の管理者を介すことなく価値の交換ができる、画期的な仕組みが特徴。
また、各国のお金と換金が可能なことから、利便性の高い通貨として人気があります。
しかし、ビットコインとはじめとする全ての仮想通貨は、価格変動が激しくどちらかというとギャンブルに近い投資法のひとつです。
そのため、仮想通貨で利益を上げるには、かなりの知識と時間が必要だといえるでしょう。
よって、本業をしている薬剤師にとってはあまり向かない投資法です。
個別株式投資
個別株式投資とは日本人には馴染みがある通り、自分が選んだ銘柄の株が上昇すると配当金がもらえる仕組みの投資法です。
ただ、個別株式投資は投資信託の指標予想と違い「この銘柄は絶対に儲かるはず!」という確信を持って投資しなければならないため、かなりハードルが高いです。
また、最低購入株数も100株からと決められており、1株2,000円でも20万円の初期投資が必要となります。
さらに、株の売買は東証の場合、平日の9:00~11:30と12:30~15:00と決められているので、働きながらやる資産運用としては難しいのが現実。
個別株式投資は、当たれば高額な配当金が期待できますが、元本が保障されていないためその分リスクも大きいのが特徴です。
個別株はプロのトレーダーでも値動きが予測できない難しい世界だといえるでしょう。
【番外編】副業で投資金を生み出す
ここまで、おすすめの投資法を解説してきましたが、どの投資をはじめるにしてもそれなりの資金が必要です。
資産運用の基本としては「余裕資金」で投資するというのが大前提。
余裕資金とは、今このお金がなくなっても生活には困らない資金のことです。
とはいえ、薬剤師の給与だけで投資金を作るには限界があります。
そこで考えたいのが、副業で余裕資金を増やすという選択です。
近年では、副業を解禁する企業が増え、複数の収入源を持つことに世間的にも寛容になりつつあります。
副業をすることで、余裕資金を生み出すことができるのです。
薬剤師ができる副業についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
薬剤師が投資を行う上での注意点

薬剤師が、投資を行う上で気をつけなければいけないことはあるのでしょうか?
以下では、薬剤師の資産運用に関しての注意点を3つ解説していきます。
投資のタイミング
景気の先行き不透明などで、投資をするタイミングに悩んでる人は多いと思います。
大切な資金で投資をするのですから、不安になるのは当然ですよね。
しかし、投資をはじめるのはタイミングは「今」です。
投資というのに良いタイミングというのは、結局のところ正解がありません。
また投資の種類によっては、タイミング関係なくいつでも始められるものもあります。
それが「積立型投資信託」です。
積立型投資信託は、毎月一定額を投資することで長期的なリターンが得られる投資。
そのため、早く始めれば始めるほどリターンは大きくなるというメリットがあります。
投資は「年単位」で考える
資産形成は、一般的に年単位で考えましょう。
投資は、ギャンブルのように1日で何倍もの利益を出すことはできません。
しかし、年単位という長い目で見ればリターンはギャンブルよりも大きいといえます。
リターンを大きくするなら、早めの資産運用で長期保有が鍵を握っているといえるでしょう。
「確実に儲かる投資」は存在しない!!
ここまで、さまざまな投資法を紹介してきましたが、これら全ては確実に儲かる投資法ではありません。
どの投資方法も元本割れのリスクは少なからずあるのです。
しかし、長期運用や余裕資金でやることを前提に考えれば、リスクよりもリターンの方が上回る確率は高いといえるでしょう。
また、現在では自動売買ツールなど投資家をサポートする便利なアイテムが数多くあります。
しかし「絶対に儲かる取引ツール」などといって高額なコンテンツ料金を請求する業者も増えてきているのも事実。
そういった投資詐欺には、十分に注意するようにしましょう。
投資には勉強が欠かせない

投資信託やiDeCo、ロボアドバイザーなど特別なスキルや知識がなくてもできる資産運用は、薬剤師におすすめです。
しかし、手間のかからない投資であってもほったらかしにしておくことは非常に危険。
リスクを知らないまま投資すると、大きな損失につながる可能性もあります。
どんな投資法でも、ある程度の理解が必要です。
そのためには、少しづつでも自分が投資しているものに関しては興味を持ち、勉強することが重要だといえるでしょう。
まとめ:薬剤師でも資産運用はできる

ここまで、薬剤師におすすめの資産運用の方法と、投資する際の注意点を解説してきました。
まとめ
- 薬剤師は若いうちから資産形成を考えよう
- 薬剤師におすすめの資産運用はNISA・iDeCo・ロボアドの3つ
- 投資金を増やしたいなら副業を検討
- 自分に興味のある投資の勉強をしよう
薬剤師にとっては、縁遠い投資の世界ですが、薬剤師こそ老後の資金を賢く形成するために投資が必要です。
まずは、この記事を読んで興味を持った投資の勉強から始めてみることをおすすめします。
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